4大スピリッツの1つジンの本場はイギリスで「ロンドン・ドライ・ジン」が有名です。
ジンといえば種類が豊富で、さまざまな地域のクラフトジンが販売されています。
BARでカクテルを注文する時などはバーテンダーに聞くと教えてくれますが、家で飲む用に自分で購入する際は種類があり過ぎて迷う人も多いでしょう。
本記事では、ロンドン・ドライ・ジンのことやジンの個性や使用されている素材について、詳しく紹介しているので参考にしてみてください。
ジンの本場はイギリス?
ジンが好きな多くの人が本場といえば、イギリスを連想するでしょう。
昔、イギリスではジンの生産と消費が急増し、ロンドンではジン蒸溜所が多数立ち並び、「ロンドン・ドライ・ジン」が誕生した歴史があります。
現在も、イギリスのジンは品質と風味で世界的に評価されて人気です。
クラフトジンのブームにより、イギリス国内外で新しいジンブランドが次々と登場し、今では各国が生産地域に合わせたクラフトジンを生産しており、ジンの文化は進化しています。
ロンドンドライジンの定義とは
ロンドンドライジンとは、ジンという大きな括りの中に、蒸留ジン、ロンドン(ドライ)ジンと細分化したカテゴリーの1つです。
蒸留ジンの中でも、EUで製法がとても厳密に規制されている種類ですが、イギリスでしか製造できない縛りはありません。
EU法における定義を簡潔にすると、
・農産物由来のエタノールのみを使用しており、1ヘクトリットルあたり5g以下のメタノールである必要がある。
・蒸留後の蒸留液は70%以上のアルコールなければならない
完成後のジンに1リットルあたり0.1g以下の砂糖を添加しない
ジンのアルコール度数は37.5%以上である必要がある
ロンドンジンは、ドライという言葉で補完される
完成品に1Lあたりo.1g以上の甘味料や着色料が含まれていないこと
このような条件を満たした蒸留ジンが、ロンドンドライジンの定義となっており、条件さえ満たせば日本でも製造することができます。
ロンドンという地方の名がついていますが、発祥というだけで産地を限定しているわけではないことです。
ロンドンドライジンの主なボタニカル
ジンの特徴を形作るボタニカルは、ジュニパーベリーを中心に作られています。
ジュニパーベリーはジンの基本成分であり、松のような香りと爽やかな風味を感じることができます。
ロンドンドライジンで一般的に使用されるボタニカルは、コリアンダーシード、アンジェリカルート、オリスルート、レモンピール、オレンジピールです。
コリアンダーシードは、スパイシーで柑橘系の香りを加え、ジンに複雑さを与えて、アンジェリカルートは、土っぽく、やや苦みのある風味を提供し、全体のバランスを整えます。
オリスルートは、フローラルな香りを引き立て、香りの持続性を高め、レモンピールとオレンジピールは、爽やかでフルーティな香りで飲みやすく香り高いジンへ変化します。
ボタニカルの組み合わせが、イギリスジンの豊かな風味を生み出し、人気の高い理由です。
ロンドンドライジンおすすめ10選
コッツウォルズ (COTSWOLDS)
選び抜かれた9つのボタニカルをブレンドしており、芳醇で香り豊かなジンとなっています。
通常のボタニカルの10倍の量を使用しているため香りが引き立ち、手剥きによるピンクグレープフルーツとライムの皮、コッツウォルズラベンダーなど最高品質のボタニカルばかりです。
香りは柑橘系と土っぽさを感じで味わいはグレープフルーツとコリアンダシードが加わった、ジュニパースパイスのすっきりした味わいです。
トニックで割っても味が消えないボタニカルを感じれるジンとなっています。
スカイウェイブ (Sky Wave)
スカイウェイブは、アルコール臭を感じにくくボタニカルを感じれる香りが特徴的なジンです。
ボタニカルは、世界から集めた13種類を配合しており2つ星や世界で金賞、銀賞を獲得している本格派な仕上がりです。
爽やかな柑橘系の味わいで、ジュニパーベリーの刺激がアクセントとなっています。
スパイシーな後味ですが、味が口の中で残りやすくスピリッツの中でも珍しい種類です。
バランスが取れた遊び心のあるジンで新しいジンを探している人におすすめの一本です。
シップスミス クラシック ロンドン ドライ ジン(SIPSMITH Classic London Dry Gin)
ロンドンでジンが流行った18〜19世紀の伝統的な製法とレシピにこだわって製作しているジンです。
香りはジュニパーベリーの刺激的とフレッシュな柑橘系のアロマが立ち上げ、味わいはジュニパーベリーとキレの良さから始まり、レモンの酸味とオレンジマーマレードなど調和した柑橘系が特徴的です。
力強さも感じることができるドライジンで、ジントニックやマティーニなどのカクテルと相性が良く、強いお酒が苦手な方はジントニックで飲んでみることをおすすめします。
セイクレッド (SACRED)
クラシックスタイルのロンドンドライジンとなっており、イタリアやスペインのボタニカルを使用して製作されています。
ピンクグレープフルーツやスイートオレンジ、レモンなど柑橘系をメインとしたボタニカルに、ジュニパーベリーの味わいがそそる味わいとなっています。
ヨーロッパの中でも数々の賞を受賞している歴史のあるジンです。
ジンから柑橘系を感じれるため、ソーダ割りやトニック割りなどで食中酒としても飲むことができます。
ダーンレイズスパイスドジン(DARNLEY’S SPICED GIN)
インディペントボトラー「ウィームスモルト」氏によって設立されたキングスバーンズ蒸留所で製造されています。
スモールバッチでジュニパーベリーの味わいを軸としたロンドン ドライ スタイルが特徴的です。
スパイスが効いた温かみのある味わいでシナモン、ナツメグ、クローブ、ジンジャーなどの10種類のボタニカルを使用しています。
おすすめの飲み方として、トニックで割るのもいいですが、代わりにジンジャエールで割るとより美味しく味わえます。
ダーンレイズ (DARNLEY’S)
花からインスピレーションを受けて製造されているダーンレイズオリジナルは、ライトでフローラルな柑橘系ジンとして仕上がりました。
ボタニカルも豊富で植物成分は、コリアンダーシードやエルダーフラワーなどを乾燥させて蒸留機で配合しています。
味わいは先にグレープフルーツやジュニパーベリーを感じて、飲み終わりに花の香りとフルーツの後味と新しい味わいを探している人にとてもおすすめなジンです。
セイクレッドオーガニックジン(SACRED ORGANIC GIN)
2008年に「イアン・ハート」が創業し蒸留を行なっている場所は、工場ではなく彼の「自宅」でロンドンで数少ない蒸留所のひとつです。
セイクレッドとい名前は、イエスの贈り物として新約聖書に登場する香木、乳香に由来しています。
全てオーガニックの12種類のボタニカルを使用しており、乳香も使用してアルコール度数48%へと生まれ変わりました。
ジュニパーベリーが冴えわたるフレッシュな味わいが特徴的で、極少量生産なのであまり出回っておらず、ジン好きの方におすすめできる一本です。
サルコムジン(SALCOMBE GIN)
受賞歴の多いサルコムジンは海沿いの蒸留所で製造される柑橘系のロンドン ドライ ジンです。
非常に滑らかな味わいかつ個性的で複雑さも兼ね備えており、さまざまな用途で使用できます。
ジュニパーベリーは最高級のマケドニア産、コリアンダーシードはイギリス産、地中海の柑橘系など世界から集めた9つのボタニカルを使用しています。
土っぽい香りから滑らかな味わいでフレッシュで爽やかなテイストは、飽きることなくどんなシーンでも相性が良いジンです。
ナンバー3ロンドンドライジン(No.3 London Dry Gin)
完璧なジンを作るべく、ジンの博士号を持つデイビッド・クラットンと協力し、傑作を作り上げるまでに2年の月日を費やしました。
ブランド名No.3の由来は、オフィスの住所セント・ジェームス・ストリート3番地にちなんでおり、パッケージデザインも300年の歴史をモチーフとして応接室の鍵が付けられています。
ボタニカルは、ジュニパーベリー、オレンジピール、グレープフルーツピール、アンジェリカルート、コリアンダーシード、カルダモンポッズです。
開いた華やかな香りとジュニパーベリーを核とした、2種の柑橘系とバランスが取れて人気の高いジンです。
まとめ
イギリスのジンには、イングランド、スコットランド、アイルランド、などの地域によって特徴が違うジンが上流されています。
本場のドライジンをが好きな人はイングランで蒸留しているジンとの相性が良いでしょう。
ベーシックなジンを飲みすぎて新しい味わいを求めている方は、飲んだことのないボタニカルを使用しているジンがおすすめです。
本場のイギリスでも数えるのが難しいくらいの種類が製造されています。
柑橘系が多いですが、花も使ったジンがあるのでぜひ参考にしてみてください。