トーキョーハチオウジンの魅力を紹介!本場ロンドンに負けないこだわりとは?

この記事の著者

黒田 侑

グルメやお酒、旅と自転車を愛するライター。おいしいものを知り、伝えることは何よりの楽しみです。現地に足を運んだり、直接お話を伺ったりする取材記事も得意としています。

トーキョーハチオウジンをご存じですか?

2022年1月に生まれたばかりの、日本の東京八王子蒸溜所が造り上げたクラフトジンです。

主力商品であるトーキョーハチオウジン CLASSICは東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2022洋酒部門にて金賞を、トーキョーハチオウジン ELDER FLOWERは銀賞を受賞しています。

伝統的なロンドンドライジンの製法によって造られ、高い評価を受けるトーキョーハチオウジンシリーズ。

そのこだわりと魅力に迫ります。

トーキョーハチオウジンとは?

トーキョーハチオウジンは、伝統的なロンドンドライジン製法にこだわって造られた、スタンダードなジンです。

海外から仕入れたとうもろこしをベーススピリッツとし、王道を行くジンづくりにこだわっています。そんなトーキョーハチオウジンが八王子の地に誕生するまでを、掘り下げていきましょう。

生まれ育った八王子で蒸溜所を設立

トーキョーハチオウジンを生み出す東京八王子蒸溜所が誕生したのは、2022年1月。蒸溜所の代表である中澤眞太郎さんの出身地であることから、八王子が選ばれました

古くから工業地帯として栄えてきた八王子。さらに、その八王子の街並を見守ってきた霊山・高尾山。高尾山薬王院をはじめ多くの薬師如来が祀られるこの場所は、薬酒にルーツを持つジンと親和性があります。

豊かな自然と神秘性、伝統的なものづくりのDNAが受け継がれたこの地は、ジンづくりの拠点とするのにぴったりだったのです。

樹脂サッシ製造の家業を継ぐはずが……

中澤慎太郎さんのご実家は、創業70年以上の製造工場である大信工業です。日本で初めて樹脂サッシを日本の内窓に合うように開発し、北海道をはじめ日本全国の家庭をすきま風から救ってきました。

新たな価値を生み出し、安定的な生産によって多くの人に喜ばれる……工場の偉大さは、中澤さんの人生に大きな影響を及ぼします。中澤さんも、もちろんこの家業を継ぐはずでした。

香水ジン”Distillerie De Paris”との出会いが転機に

中澤さんに転機が訪れたのは、北海道のバーです。出張時に出会った一杯の「Distillerie De Paris」が、彼に衝撃を与えたのです。

“飲む香水”とも評されるこのジンの香りと味わいは、飲み物であることすら疑いたくなるほどの衝撃だったとのこと。中澤さんに刻まれたものづくりのDNAは大きく刺激され、そして奮い立たされたのです。

自分が開発者となり、新たな価値を生み出して、多くの人に楽しんでもらいたいと。その心は、中澤さんに新たな事業への道を歩ませました。

ロンドンドライジンに引けを取らないトーキョードライジン”をテーマに

そして、スピリッツとしての正当性を守ったまま、もっと人々に愛されるジンを目指して誕生したのが「トーキョーハチオウジン」です。

トーキョーハチオウジンは、ジンのスタンダードと言える、ロンドンドライジンに引けを取らないトーキョードライジンを八王子で、という想いから造られました。

あえてクラシックなジンの製法に立ち返る

トーキョーハチオウジンは、ロンドンドライジンのスピリットや製法を継承しています。EUが定めたジンの規定は

1 ジュニパーベリーの香りを主とする
2 農作物由来のアルコールをベーススピリッツとする
3 瓶詰アルコール度数は37.5%以上

というもの。それらを守り、かつ東京のこの地でしか表現できないジンとして、原点に立ち戻ったジンの新しいおいしさを追求しています。

ロンドンドライジンの製法
・農作物由来の高品質エタノールを使用し、伝統的な蒸留器にて天然のボタニカルのみを使用して再蒸留する
・留液のアルコール度数は70%以上
・ボトリングの際、少量の糖分の添加は可能だが、着色料は添加不可
・「ロンドン」と謳っているが、産地の規定ではない

日本初の自動制御システムで一貫した品質管理

高品質なジンを安定した価格で、より多くの人に届ける。その想いを大切にする東京八王子蒸溜所が取り入れたのは、蒸溜のプロセスを自動制御する、日本初のオートメーションシステム方式です。

Kothe社製の300リットルの蒸溜器を用い、品質管理を徹底しています。この方法により、クラフトの良さを活かしながらもぶれることのないジンが提供できるというわけです。

日本初の自動制御システムで一貫した品質管理

高品質なジンを安定した価格で、より多くの人に届ける。その想いを大切にする東京八王子蒸溜所が取り入れたのは、蒸溜のプロセスを自動制御する、日本初のオートメーションシステム方式です。

Kothe社製の300リットルの蒸溜器を用い、品質管理を徹底しています。この方法により、クラフトの良さを活かしながらもぶれることのないジンが提供できるというわけです。

トーキョーハチオウジンのクラフトジン4つ

こだわりと魅力にあふれた東京八王子蒸溜所のトーキョーハチオウジンを、4種類ご紹介します。八王子の地でしか生まれ得ない、トーキョーハチオウジンのおいしさと、ぜひ出会ってみてください。

公式オンラインショップ(https://hachioji-distillery.myshopify.com/)や取り扱い酒店、高尾山のお土産屋さんでも購入できます。

TOKYO HACHIO GIN CLASSIC

まずは、もっともスタンダードなクラフトジンとして、一度試していただきたいのが「TOKYO HACHIO GIN CLASSIC」です。

アルコール分:45%
内容量:500ml

商品概要

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欧州から輸入したニュートラルコーンスピリッツをベーススピリッツにした、クラシカルなジンです。原料にこだわり、遺伝子組み換えでないトウモロコシを使用しています。

トウモロコシ特有のほのかな甘みと香りが、なめらかな舌触りで口の中に広がります。ボタニカルが与えるフローラルな印象も、このジンの魅力のひとつでしょう。

ボタニカルはジュニパーペリー、レモンピール、甘夏ピール、ビターオレンジピール、コリアンダーシード、アンジェリカルート、リコリスルート、カルダモン、カシアバーク、クローブ、ジャーマンカモミール、エルダーフラワーを使用しています。

おすすめの飲み方

おすすめの飲み方は、やさしく上品な香りを楽しめるジンソーダや、ゆったりと花々の風味を楽しむお湯割りです。

また、オリジナルカクテルの「トーキョーマティーニ(TOKYO MARTINI)」もいいでしょう。マティーニにやや和のテイストを加えた、公式がおすすめするレシピです。

・材料
トーキョーハチオウジン クラシック 30ml
ドライベルモット 10ml
玉露茶 20ml
マンダリン&オレンジビターズ 1dash

・作り方
①すべての材料を混ぜ、カクテルグラスに注ぐ。

TOKYO HACHIO GIN ELDER FLOWER

続いて、よりエルダーフラワーの香りを強調させた「TOKYO HACHIO GIN ELDER FLOWER」です。

アルコール分:40%
内容量:500ml

商品概要

¥4,900 (2024/10/22 16:46時点 | Amazon調べ)

TOKYO HACHIO GIN CLASSICでも使用されていたエルダーフラワーと甘夏をより際立たせ、クラフトジン初心にも楽しみやすい風味に仕上げたのがこちらのジンです。

アルコール度数を抑え、洋酒を飲み慣れない人でも、華やかで清涼感のある香りが楽しめるようになっています。

ボタニカルは ジュニパーペリー、レモンピール、甘夏ピール、コリアンダーシード、アンジェリカルート、リコリスルート、カルダモン、カシアバーク、クローブ、エルダーフラワーを使用しています。

おすすめの飲み方

おすすめの飲み方は、甘みを加えて爽やかさと飲みやすさを活かしたジントニックや、ボタニカルの魅力そのものを楽しむストレートです。

また、オリジナルカクテルの「東京ビーズニーズ(TOKYO Bee’s Knees)」もいいでしょう。ビーニーズはアメリカのスラングで”最高のもの”、名前にぴったりの公式がおすすめするレシピです。

・材料
トーキョーハチオウジン エルダーフラワー 40ml
フレッシュレモンジュース 20ml
国産ハチミツ 大さじ2

・作り方
①材料をすべてシェイクしカクテルグラスへ注ぐ。

TOKYO HACHIO GIN ORIENTAL[夏季限定]

刺激的でスパイシーな、夏季限定商品の「TOKYO HACHIO GIN ORIENTAL」もあります。

アルコール分:45%
内容量:500ml

商品概要

シナモンやティンブールのようなアジアや中近東で愛されているハーブやスパイスした、官能的なジンです。スパイシーで刺激もあり、その名の通りオリエンタルな食事にもよく合います。

フローラルな香りとレモングラスやカルダモンのほのかな甘さや清涼感、余韻に感じる刺激がまるで香水を思わせます。

ボタニカルはジュニパーベリー、コリアンダー、アンジェリカ、シナモン(カシア)、カルダモン、クローブ、オリスルート、レモンピール、はっさくピール、レモングラス、ローズヒップ、ペパーミント、ジャスミンフラワー、バールフルーツ、ティンブール、ガランガル、コブミカンの葉を使用しています。

おすすめの飲み方

おすすめの飲み方は、冷やした炭酸水ですっきりといただくジンソーダです。暑い日やジメジメとした日に爽快な刺激を味わえるでしょう。

また、TOKYO HACHIO GIN ORIENTALと温かいジャスミンティーを1:3の割合で入れたORIENTAL & ジャスミンティーも華やかでほっとする味わいがおすすめです。

TOKYO HACHIO GIN  ORIENTALと冷たいレモングラスティーを1:3の割合で入れたORIENTAL & レモングラスティーも、気分転換にぴったりの飲み方です。

TOKYO SPICE GIN

最後に紹介するのは、深い味わいが魅了する「TOKYO SPICE GIN」です。

アルコール分:41%
内容量:700ml

商品概要

ハーブの中でもスパイスに注目して造られた、味わい深いジンです。食中酒にもぴったりで、食事を引き立てながらも邪魔をしないし、すっきりとした飲み口が自慢です。

マリーゴールドが華やかに香りながらも、中心となるのはクローブ、シナモン、カルダモン。ジンジャーと胡椒の刺激も食欲をそそります。

ボタニカルはジュニパーベリー、レモンピール、甘夏ピール、コリアンダーシード、マリーゴールド、アンジェリカルート、リコリスルート、クミン、カシアバーク、黒胡椒、クロープ、カルダモン、スペアミント、生姜、唐辛子を使用しています。

おすすめの飲み方

おすすめの飲み方は、清涼感を楽しませてくれるジントニックや、豊かな風味をじっくり味わうストレートです。

また、オリジナルカクテルの「トーキョースパイスメアリー(TOKYO SPICE MARY)」もいいでしょう。トマトがジンの味わいを広げてくれます。

・材料
トーキョースパイスジン 30ml
トマトジュースを濾したものか無塩のトマトジュース 90ml
山椒 1振り

・作り方
①材料をすべてシェイクし、氷を入れたグラスへ注ぐ。
②ソーダ30mlを加え混ぜ、山椒をかける。

八王子で誕生した東京クラシックなジンを楽しもう!

製造への熱い想いが生み出したトーキョーハチオウジン。こだわりを大切にしつつも、伝統は守る。

東京・八王子の地に根差したクラフトジンを堪能してください。多くの人に愛されるスピリッツを目指した、その情熱が伝わってくるはずです。