ジンは、銘柄によって香りや味わいが大きく異なるお酒です。
同じジンというカテゴリーの中でも、ジュニパーベリーの香りを強く感じるものもあれば、ボタニカルが印象的なものもあります。
そのため、ジンを飲む時に香りや味わいをいくつかの軸に分けて確認すると、銘柄ごとの違いがより分かりやすくなります。
そこで今回は、初心者でも実践しやすいジンのテイスティング方法を紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
ジンのテイスティングに必要なもの

ジンのテイスティングをするために、特別な道具をそろえる必要はありません。
まずは、ジンとグラスがあれば大丈夫です。
しっかりと香りを感じたいのであれば、グラスの形状にこだわってみましょう。
口がすぼまったタイプのグラスを使うことでジンの香りを感じ取りやすくなります。
もちろん普段使っているグラスでも問題はありません。
複数のジンを飲み比べる時は、できるだけ同じ形状のグラスを使用しましょう。
それぞれの違いを比較しやすくなります。
また、別のジンをテイスティングする時は一度水を飲んで口の中をリセットするのがおすすめです。
基本的なテイスティング方法

ここからは、実際のテイスティング方法を紹介します。
基本的には、
「見る → 香る → 味わう → 余韻を確認する」
という順番で進めます。
難しく考えず、順番に確認してみましょう。
1.まずはジンの色を見る
最初に確認したいのが、ジンの色です。
一般的なジンは透明なものが多いですが、ボタニカルや樽熟成などによって色が付いているものもあります。
グラスに少量のジンを注ぎ、光にかざして色や透明感を確認してみましょう。
2.グラスを近づけて香りを確認する
次に、ジンの香りを確認します。
まずはグラスを動かさず、そのまま鼻を近づけて香りを嗅いでみましょう。
最初から細かい香りを探す必要はありません。
「爽やか」「甘い」「ハーブっぽい」「スパイシー」など、最初に感じた印象を覚えておきます。
次に、グラスを軽く回してみましょう。
グラスを回すことでジンの香りが広がり、最初には感じなかった香りが出てくることがあります。
例えば、最初はジュニパーベリーのようなウッディーな香りが中心だったものが、グラスを回すとレモンのような柑橘香が感じられることもあります。
ここでは「何の香りなのか」を無理に当てる必要はありません。
まずは自分が感じた香りを自由に探してみましょう。
3.少量を口に含んで味わう
香りを確認したら、少量のジンを口に含みます。
一気に飲み込まず、舌の上でゆっくり転がすように味わってみましょう。
ジンは蒸留酒なので、アルコール度数が高い銘柄では刺激を強く感じることがあります。
そのため、最初の一口で「アルコールが強い」と感じても、それだけで味を判断しないことが大切です。
少し時間を置いて、二口目、三口目と確認すると、最初には分からなかったボタニカルの風味が感じられることがあります。
4.飲み込んだ後の余韻を確認する
最後に確認したいのが「余韻」です。
ジンを飲み込んだ後、口の中にどのような香りや味が残るのかを確認します。
例えば、「ジュニパーベリーの香りが長く残る」「柑橘の爽やかさが最後まで続く」「スパイスの刺激が残る」など、さまざまな特徴があります。
余韻が長いか短いかも、ジンを比較するときの重要なポイントです。
ここまで確認すると、そのジンがどのような味わいなのか、かなり具体的に整理できるようになります。
ジンを評価するときの5つの軸

ジンのテイスティングに慣れてきたら、いくつかの評価軸を決めてみるのがおすすめです。
特に初心者の場合は、以下の5つを意識すると銘柄ごとの違いを比較しやすくなります。
ジュニパーベリー感
ジンをテイスティングするとき、まず注目したいのがジュニパーベリーです。
ジュニパーベリーはジンを特徴づける代表的なボタニカルで、ジンらしい香りの中心となります。
ジュニパーベリーの存在感が強いジンは、いわゆる「ジンらしさ」をしっかり感じやすい傾向があります。
一方、柑橘やフローラルなどのボタニカルを前面に出したジンでは、ジュニパーベリーが比較的穏やかに感じられる場合もあります。
「ジンらしい味が好き」という人は、このジュニパーベリー感を基準の一つにすると、自分の好みを整理しやすくなります。
シトラス感
次に確認したいのがシトラス感です。
ジンには、レモンやオレンジ、グレープフルーツ、ゆず、かぼすなど、さまざまな柑橘類がボタニカルとして使用されることがあります。
シトラス系の香りは、ジンに爽やかさや軽快な印象を与えます。
テイスティングでは、どのような柑橘を連想するのかを考えてみるといいでしょう。
特にジンソーダやジントニックなど、爽やかな飲み方が好きな人は、シトラス感の強さを比較してみるのもおすすめです。
スパイス感
ジンには、コリアンダーシード、カルダモン、シナモン、クローブ、アンジェリカなど、さまざまなスパイス系ボタニカルが使われています。
スパイス感は、ジュニパーベリーやシトラスとは違った個性を感じやすいポイントです。
例えば、柑橘系の爽やかなジンでも、後味にスパイスが現れることで、味わいに奥行きが生まれることがあります。
テイスティングでは「辛い」とだけ判断するのではなく、どのようなスパイスを連想するのかを考えてみると、より細かく比較できます。
ハーブ・フローラル感
ジンの個性を見つけるうえで、ハーブやフローラル系の香りも重要です。
ミント、ローズマリー、バジルなどのハーブ系ボタニカルを使用したジンでは、青々しい爽やかな香りを感じることがあります。
一方、ラベンダーやローズなどを使用したものでは、花を思わせる華やかな香りが特徴になることもあります。
このタイプのジンは、ジュニパーベリーやスパイスの強さだけでは表現しにくい、複雑な香りを楽しめるのが魅力です。
甘み・苦味・アルコール感
最後に確認したいのが、味わいそのものです。
ジンは基本的に甘いお酒ではありませんが、使用されるボタニカルによって甘く感じるような香りを持つものもあります。
また、柑橘の皮やハーブ、スパイスなどによって、苦味や渋みのようなニュアンスを感じることもあります。
さらに、アルコールの刺激も重要なポイントです。
特に同じ度数のジンを比較してみると、アルコール感の違いにも気づきやすくなります。
テイスティングシートを作るとジンの違いが分かりやすい

ジンをより深く楽しみたいなら、簡単なテイスティングシートを作ってみるのもおすすめです。
例えば、以下のような項目を用意します。
- ジュニパーベリー:★1〜5
- シトラス:★1〜5
- スパイス:★1〜5
- ハーブ・フローラル:★1〜5
- 甘み:★1〜5
- 苦味:★1〜5
- アルコール感:★1〜5
- 余韻:★1〜5
点数はあくまで自分の感覚で付けます。
ここで重要なのは、客観的に正しい点数を付けることではなく、自分が飲んだときにどう感じたのかを記録することです。
こうして記録していくと、飲み比べをするときにも便利です。
ジンのテイスティングに挑戦して、好みのジンを見つけよう

ジンには、ジュニパーベリーを中心としたクラシックなタイプから、柑橘やハーブ、スパイス、フローラル系のボタニカルを個性的に使用したものまで、さまざまな種類があります。
そのため、銘柄を選ぶときに、自分がどのような香りや味を好むのかを知っておくと、ジン選びがより楽しくなります。
最初は「爽やか」「スパイシー」「飲みやすい」といった簡単な表現でも構いません。
何本か飲み比べていくうちに、「自分は柑橘系のジンが好き」「ジュニパーベリーがしっかりしたジンが好み」「スパイスの効いたジンに惹かれる」といった自分なりの好みが見えてきます。
気になるジンを見つけたら、ぜひ一度グラスに注ぎ、香りからゆっくり楽しんでみてはいかがでしょうか。





