イタリア生まれのクラシックカクテル「ネグローニ」
ネグローニは、ジン・カンパリ・スイートベルモットを使用して作るカクテルです。
赤く美しい見た目と、甘み、苦味、ハーブの香りが重なった複雑な味わいが特徴です。
大人で難しそうなカクテルですが、材料は3種類だけで自宅でも比較的簡単に楽しむことができます。
今回は、ネグローニの歴史や基本の作り方、ネグローニにおすすめのジンの選び方までお伝えしていきます。
ネグローニとは?

ネグローニとは、ジン、カンパリ、スイートベルモットで作るクラシックカクテルです。
ジン、カンパリ、スイートベルモットを基本的に1:1:1の割合で合わせて作ります。
ネグローニの大きな特徴は、3種類の材料がそれぞれ異なる個性を持っていること。
ジンのボタニカルの香り、カンパリの特徴的な苦味、ベルモットの甘味とハーブの風味が組み合わさることで、複雑な味わいが生まれます。
少しづつ味わいながら楽しむのに向いているカクテルです。
ネグローニの歴史
ネグローニ誕生の歴史は、1919年のイタリア・フィレンツェといわれています。
フィレンツェのバー「カフェ・カソーニ」で、ネグローニ伯爵のために作ったことが起源とされています。
もともとネグローニ伯爵が好んでいたのは「アメリカーノ」というカクテルだったそう。
アメリカーノは、カンパリとスイートベルモットにソーダを加えたカクテルのことで、ソーダの代わりにジンを加えることでより力強いカクテルに仕上げたものがネグローニとされています。
カクテルの起源には諸説ありますが、現在では「1919年のフィレンツェ」のストーリーが、ネグローニを語るうえでの代表的な歴史として知られています。
味わいの特徴
ネグローニを初めて飲む人が最も驚くのがその苦味。
ネグローニには、カンパリ由来のしっかりとした苦味があり、そこにベルモットの甘味、ジンのドライな風味が重なります。
ひとことで表現すると「甘み、苦味、ハーブの香りがバランスよく楽しめるほろ苦いカクテル」です。
カンパリの苦みは強いものの、苦いだけではありません。
ベルモットの甘味が苦味をやわらげ、ジンのジュニパーベリーを中心としたボタニカルの香りが全体を引き締めます。
オレンジを添えることで、柑橘系の香りがさらに加わります。
一般的なカクテルと比べると甘さは控えめなので、「甘く飲みやすいカクテル」を想像して飲むと少し驚くかもしれません。
ベルモットによる甘みはありますが、カンパリの苦みがしっかりと感じられ、甘みと苦みが重なった独特の味わいは、一度好きになるとクセになります。
ネグローニの3つの材料

ネグローニは3つの材料だけで作れるシンプルなカクテルです。
それぞれの役割を知っておくと、ネグローニの味わいをより深く理解することができます。
ジン
1つ目の材料はジン。
ネグローニでは、ジンが全体の香りとキレを演出します。
ロンドンドライジンを使うと、ジュニパーベリーの爽やかな香りが感じられ、ドライで引き締まった印象になります。
柑橘系のボタニカルが強いジンや、ハーブ系のジンを選べばまた、ネグローニの印象も変わります。
そのため、ネグローニは使用するジンによって個性を出しやすいカクテルでもあります。
カンパリ
2つ目はカンパリ。
カンパリは鮮やかな赤色と独特の苦みを持つイタリアのリキュール。
ネグローニの特徴である「赤い色」と「ほろ苦さ」の中心となる材料です。
カンパリの苦みに、ジンのボタニカルな香りとベルモットの甘味が加わることでネグローニ特有の複雑な味わいになります。
ネグローニにとって、とても重要な役割を担う材料です。
スイートベルモット
3つ目はスイートベルモットです。
ベルモットとは、ワインをベースにハーブやスパイスなどで香味を付けたフレーバードワインの一種。
ネグローニでは、スイートタイプのベルモットを使用します。
カンパリの苦みに甘みやハーブの風味を加え、ジンとカンパリの橋渡しをするような役割を担っています。
ベルモットは商品によって甘みやハーブ、スパイスなどの香りが異なるので使用する銘柄にってネグローニの表情も変わってきます。
ネグローニの作り方

ネグローニの作り方はとても簡単。
同量の3つの材料を混ぜるだけです。
国際バーテンダー協会のレシピでは、それぞれ30mlを使用しています。
ロックグラスに氷を入れ、そこにジン、カンパリ、スイートベルモットをそれぞれ30mlずつ注ぎ、バースプーンなどでゆっくりステア。
カンパリの公式レシピでは、オレンジを添える方法が紹介されています。
おいしく作るポイント
材料が3種類だからこそ、ちょっとしたポイントが味わいを左右します。
まず、氷はできるだけ大きめを使用します。
氷が小さすぎると溶けるスピードが早くなり、短時間で水っぽくなってしまいます。
自宅で作る時はできるだけ大きめの氷を使うといいでしょう。
次に、ステアしすぎないこと。
材料をかき混ぜる時は、激しくかき混ぜる必要はありません。
バースプーンなどを使ってゆっくりと混ぜます。
最後にオレンジを添えるのもポイント。
ネグローニにはオレンジがよく合います。
果肉を入れるというより、オレンジの皮やスライスから生まれる柑橘の香りを楽しむイメージです。
カンパリやジンのボタニカルな香りとも相性がよく、グラスにオレンジを添えるだけで華やかな印象になります。
ネグローニにおすすめのジン3選
ネグローニは使うジンによって味わいが大きく変わるカクテルです。
初めてネグローニを作るなら、まずはジュニパーベリーの香りがしっかりと感じられる定番のロンドンドライジンがおすすめ。
ネグローニに慣れてきたら、柑橘系やハーブ系のジンなど、特徴のあるクラフトジンを使ってみるのもいいでしょう。
季の美 京都ドライジン
京都蒸溜所が手がけるクラフトジン「季の美 京都ドライジン」は、柚子、山椒、玉露など日本らしいボタニカルを使用しているのが特徴です。
ボタニカルを複数のカテゴリーに分けて蒸留することで、それぞれの香りを抽出しているのが大きな特徴のひとつ。
ネグローニに使うと、カンパリの苦みとベルモットの甘味に、柚子の爽やかな香りや山椒のスパイシーなニュアンスが加わります。
王道のネグローニとは少し違った、和のニュアンスを感じる1杯を作りたい人におすすめです。
| 商品名 | 季の美 京都ドライジン(KI NO BI) |
|---|---|
| 蒸留所名/メーカー | 京都蒸溜所 |
| 生産国 | 日本 |
| ベーススピリッツ | ライススピリッツ |
| 使用ボタニカル | ジュニパーベリー、柚子、檜、玉露、山椒、赤紫蘇、笹の葉、レモンピール、生姜、オリスルート、コリアンダーシード |
| 度数 | 45.7% |
| 容量 | 700ml |
HENDRICK’S GIN
ヘンドリックスジンもネグローニとの組み合わせを楽しみたいジンのひとつ。
ジュニパーベリーをベースに、キュウリとバラの花びらをボタニカルとしています。
ネグローニと合わせると、カンパリの苦みとベルモットの甘味にキュウリのような清涼感とフローラルな香りが加わります。
フローラルで爽やかな香りのネグローニを楽しみたい人におすすめです。
| 商品名 | HENDRICK’S GIN(ヘンドリックス ジン) |
|---|---|
| 蒸留所名/メーカー | William Grant & Sons(ウィリアム・グラント&サンズ) |
| 生産国 | スコットランド |
| 使用ボタニカル | ジュニパーベリー、コリアンダーシード、アンジェリカルート、オリスルート、レモンピール、オレンジピール、エルダーフラワー、カモミール、ヤロウ、キャラウェイシード、クベブベリー、ダマスクローズの花びら、キュウリのエッセンス |
| 度数 | 44% |
| 容量 | 700ml |
KOMASA GIN 桜島小みかん
柑橘系のネグローニを楽しみたいなら「KOMASA GIN 桜島小みかん」がおすすめ。
鹿児島の桜島小みかんをボタニカルにしたクラフトジンで、みかんの爽やかで華やかな香りが特徴です。
ネグローニには、カンパリやオレンジに柑橘のニュアンスがあるため、桜島小みかんの香りを加えることでより爽やかでフルーティーな印象になります。
カンパリの苦みが強く感じられる人にも、柑橘の香りによって比較的軽やかな印象で飲みやすくなるでしょう。
| 商品名 | KOMASA GIN 桜島小みかん |
|---|---|
| 蒸留所名/メーカー | 小正醸造 |
| 生産国 | 日本 |
| ベーススピリッツ | 麦焼酎 |
| 使用ボタニカル | 桜島小みかん、ジュニパーベリー、コリアンダーシード、アンジェリカルート、オリスルート、カシアバーク、カルダモン |
| 度数 | 45% |
| 容量 | 500ml |
ネグローニを知って楽しもう!

ネグローニは、ジン、カンパリ、スイートベルモットを1:1:1で合わせるイタリア生まれのクラシックカクテルです。
カンパリの苦み、ベルモットの甘味、ジンのボタニカルな香りが重なり、甘いだけでも苦いだけでもない複雑で大人っぽい味わいを楽しむことができます。
基本的な作り方は非常にシンプルなので、自宅でも楽しめるのも魅力。
2026年9月21日~27日には「ネグローニ・ウィーク」も開催されます。
バーで本格的なネグローニを味わったり、お気に入りのジンを使ってネグローニを作ってみてはいかがでしょうか。








